大判例

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高山簡易裁判所 事件番号不詳 判決

主文

被告人を懲役五月並びに罰金弐千円に処する。

右罰金を完納することが出来ないときは金壱百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理由

(犯罪事実)

被告人は

第一、昭和二十九年一月初旬頃岐阜県吉城郡古川町大字中気多五百六番地の自宅において、自宅に間借りして居た木ノ下実こと朴判守より進駐軍用ズボン弐着の売却方依頼を受け

(一)  同年一月二十九日頃内壱着を同郡古川町大字向町三番地質商川村ツテ方え壱千円にて入質し之を朴判守の為預り保管中その頃同町に於て、生活費等自己の用途に費消する為着服横領し

(二)  前記売却方依頼を受けた進駐軍用ズボンの残壱着を同年十二月中旬頃同町大字上気多パチンコ業小倉武方に於て、同人に金参千円にて売却し右金員を朴判守の為預り保管中その頃擅に同町において、生活費等自己の用途に費消する為之を着服横領し

第二、同年二月上旬頃前記朴判守より自宅に於て、新品地下足袋五足自転車用タイヤ及チユーヴ各弐本の売却方依頼を受け同年二月十四日頃前記川村質商へ地下足袋四足を五百円にて入質し、同月十六日頃右川村質商へ自転車用タイヤ及チユーヴ各二本を壱千五百円にて入質し何れも右金員を朴判守のため預り保管中入質の都度その頃擅にそれぞれ同町において、生活費等自己の用途に費消するため着服横領し

第三、日本の国籍を有しない外国人であり法所定の登録を了し登録証明書を交付されて居るものであるが同三十年九月十四日頃前記自宅より古川警察署に至る間外国人登録証明書を携帯しなかつたものである。

(証拠の標目)(省略)

(法令の適用)

被告人の判示所為第一、二につき刑法第二百五十二条第一項第三につき外国人登録法第十三条第一項(罰金刑選択)第十八条第一項第七号罰金等臨時措置法第二条第一項右は併合罪につき刑法第四十五条前段第四十七条第四十八条第一項第十条労役場留置につき同法第十八条第一項訴訟費用の負担につき刑事訴訟法第百八十一条第一項

仍て主文の通り判決する。(昭和三一年二月二〇日高山簡易裁判所)

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